2023.3.10

株式会社日本レジャーチャンネル(JLC)
鵜澤 美詠 様 中島 詩織 様

業界のデジタルシフトを牽引!ファンとのコミュニケーションを大切にしたSNS戦略

ボートレースのライブ中継・映像の放送・企画・制作・情報発信を行っている国内唯一のボートレース専門会社である、株式会社日本レジャーチャンネル(JLC)。

JLCのコンテンツマーケティング戦略をBitStarのソーシャルメディアアカウント運用に特化したコンテンツスタジオ「BitStar Studio」がサポートしています。

JLCがソーシャルメディアのマルチプラットフォーム運用を始めた理由やBitStar Studioがサポートするに至った経緯、ソーシャルメディアカウント運用によってどのような効果が得られたのかについてご担当の鵜澤様、中島様と対談いたしました。

株式会社日本レジャーチャンネル(JLC)
WEB推進部 鵜澤 美詠 様
ボートレース業務推進部 中島 詩織 様

株式会社BitStar
BitStar Studio コンテンツプロデュース部
プロデューサー 横関 剛
アシスタントプロデューサー 藤井 優梨子

(以下敬称略)

いち早くソーシャルメディアを開始。しかし運用やコンテンツ制作の課題が浮き彫りに

――御社がソーシャルメディアを利用し始めたのは早かったそうですが、アカウント開設の目的は何だったのでしょうか。

中島)Twitterを2010年3月から、Facebookを2011年7月から、YouTubeを2012年7月から運用しています。

そもそもCS放送は視聴率がなかったので定量的な調査ができず、それに有料配信ですので興味を持っている人にしか届けられません。お客様の声をモニター会員やアンケートなどで定性的に調査をしていたのですが、「もう少しファンの方々からの直接的なリアクションを知りたい」「ファンの方々がどう楽しまれているのか知りたい」ということでソーシャルメディア利用をスタートさせたのです。もちろんファン層を広げていきたいという狙いもありました。

――ソーシャルメディア利用を始めてから、どのような課題がありましたか。

中島)ソーシャルメディアを開始してからダイレクトに「この番組どうでしたか?」とTwitterで聞くと直接ファンからの声が返ってくるというのは大きいなと思いました。しかし、運用方法が属人化してしまっていて、社内で運用できる人が限られてしまったり、担当者が異動すると更新がストップしてしまったりといった課題も出てきたのです。

もともと映像事業が本業ですから動画コンテンツ作りには苦労しませんでした。ただ、テレビ向けの映像制作のノウハウしか持っていなかったので、次第にWeb向けのコンテンツ制作が難しいという課題を持つようになったのです。

――そうした中で、ソーシャルメディアを自社媒体として育てていくことになったそうですね。

中島)時代が変わっていくにつれて、ボートレースファンの行動も変容していきました。ボートレースファンの利用メディアがテレビだけではなくてWebに広がってきたのです。次第に、CS放送のお客様向けの動画だけを作っていくだけでいいのかと思うようになり、より幅広い層にボートレースの情報を届けるためにソーシャルメディアを自社媒体として育てることになりました。

――とはいえ、テレビとWebでは動画の作り方が違うのに苦労したと伺いました。

中島)YouTubeならば、長尺でできますし横長動画でもあるので、CS放送で作っていたものをYouTube用に変えて制作することができたのですが、TikTokやYouTubeショートやInstagramのリールといった縦型短尺動画の知見がまったくなかったので困りました。

意欲もあり、映像素材も画像もいっぱい持っているので、絶対自社でできると思って作ったのですが、全然伸びませんでしたね。

――どういった点が特に難しいと思われていたのでしょうか。

中島)スピード感ですね。縦型動画は面白くないとすぐスクロールされますし、目を引くキャッチもわからない。また、そもそもどういうアルゴリズムで動いていて、どうやったら「おすすめ」にピックアップされるのかがまったく分からなかったのです。業務は他にもあるので、それだけを研究しているわけにもいかなかった。その辺のノウハウは本当に助けてほしかったですね。

――そこでBitStarがサポートで関わることになったわけですね。

中島)はい。BitStarさんには以前から他のお仕事でご一緒させていただいておりSNS運用の実績なども知っていました。ただ、社内でソーシャルメディアアカウント運用に注力した場合にどれだけメリットがあるかをイメージできなかったのです。

横関)以前からソーシャルメディアのアカウント運用についてもたびたびご提案しておりました。御社内でSNSのマルチプラットフォーム展開を作り上げていくと決まったときに再び声をかけてくださったんですよね。

中島)そうですね。若者に人気のTikTokやInstagramなど、これまで運用してこなかったソーシャルメディアの立ち上げも行い、「どのソーシャルメディアを開いてもボートレースの情報がある」という状態を作るため、YouTubeやInstagram、TikTok、Twitterなどマルチプラットフォームで運用したいと社内提案しました。その思いが社内に伝わり、2022年1月からBitStarさんとソーシャルメディアアカウント運用をスタートすることになりました。以前からご提案いただいていてアカウント運用の実績があるのも理解していたのでBitStarさんにお願いすることに決めたのです。

BitStarのアドバイス通りの運用で、InstagramもTikTokも順調に成長

――ソーシャルメディアアカウント運用ではBitStarとどのような取り組みをされているのですか。

鵜澤)BitStarさんにはソーシャルメディアのコンテンツ制作からデータ分析まで一気通貫でサポートしていただいております。特にInstagramやTikTokは若年層や女性、ライトなファン層向けにコンテンツを作っています。ボートレース場の絶品勝負メシとか、オフィシャルサポーターを起用したコンテンツも作りました。

横関)企業アカウントはどうしてもファンが付きにくいのがネックになるのですが、それを解決するためにオフィシャルサポーターの起用を提案させていただきました。まだ始まったばかりの施策ですが、今後も積極的にオフィシャルサポーターを起用した企画に取り組んでいきたいですね。

鵜澤)基本的にはBitStarさんのアドバイス通りにアカウント運用しております。かなり頻繁に提案してくださるので、非常にありがたいです。しかも、その提案が的確で着実に数値も成長しているのが分かるので、信頼してご提案いただいた通りに対応しております。

横関)ソーシャルメディアのコンテンツ制作だけを担当するのではなく、ソーシャルメディアを成長させていくコンサルティングとして、アカウント運用を伴走していくのがBitStarの強みです。JLC様にはそこに価値を感じていただけていることを嬉しく思っています。

ソーシャルメディアアカウントを成長させるには、トライアンドエラーを繰り返すことが欠かせません。失敗しても、それも財産としてとらえていただけるJLC様の社風や体制がいまの成果につながっていると考えております。やったことのない施策に次々と挑戦させていただける環境がありがたいですね。

――藤井さんは主にInstagramを中心にサポートしているそうですね。

藤井)はい。私は2022年6月から参画したのですが、当時ボートレースに関してはまったくの初心者だったこともあり、ライトなファンや女性目線を意識して運用をお手伝いしています。

JLC様のInstagramはボートレース専門誌のようにいろんな情報がわかりやすくひとつにまとまってきているのがいい点だなと思いますね。Instagramは特に双方向のコミュニケーションが大事なのですが、企業が運営されているアカウントの場合だと、さまざまな事情で「ユーザーからのコメント返しはしない」というケースもあります。

しかし、JLC様はInstagramの機能を使って実施できるように社内調整していただいているので、すごくありがたいです。実際にフォロワーの皆さんからストーリーズを使ってアンケートを取って、その結果をコンテンツ化したこともあります。

鵜澤)Instagramのアカウントを立ち上げた当初は初心者・ライト層向けに作っていて、10件ぐらいしか投稿がなかったと思います。現在はプロフィール画面から見られるサムネイル画像が統一感のあるデザインで揃えられていたり、1枚目の画像で投稿内容がわかるようになっていたりと、分かりやすいアカウントになってきたと思います。

横関)ボートレース界の貴公子として人気を集めた山崎智也選手の引退や、女子レーサーで初めて最高グレードであるSG(スペシャルグレード)を制した遠藤エミ選手の快挙といった話題も後押しになって、より注目を集めたかもしれませんね。

中島)それもあるかもしれません。ただ、今までそういった話題を出せる場がなかったのでソーシャルメディアできちんと残せて良かったなと思っています。

鵜澤)SG開催直前に情報をまとめて出すなど新しい情報を皆さんに届けられていると感じています。

――TikTokでも成果が出ているようですね。

鵜澤)当社の中で「TikTokは若年層が利用している」という先入観があり、アカウントを立ち上げても成長するイメージがありませんでした。しかし、BitStarさんと一緒に運用していく中で、100万回再生された動画も生まれ、フォロワーも増えてきました。ボートレース業界では「TikTokをやっても意味ない」という人がまだまだ多いですが、JLCが率先してフォロワーがたくさんいることを示せるようになったのは本当に大きいと思っています。

InstagramもTikTokも現在はコンテンツを定期的にアップしてトライアンドエラーを繰り返していますが、今後は更に戦略的にコンテンツを投稿していきたいですね。また、運用スキルやリテラシーが運用担当者にしか身についていない状態なので、今後は社内で引き継げるようにしたいです。

既存素材を使った再編集動画やショート動画の活用でYouTubeチャンネル登録者も増加

――YouTubeはInstagramやTikTokとは違う層を想定して運用されていますよね。

中島)YouTubeはInstagramやTikTokよりも長く運用していることもあり、もともとコアなファンがついていた状態でした。レースの本人解説などは特に人気ですね。そこにアスリートとしてのボートレーサーという視点での動画や名勝負集などJLCが持っていた素材を生かした動画の制作をBitStarさんにサポートしてもらいました。

すると、そういった動画が軒並みヒットしたのです。コアなファンにも刺さりつつ、新しい層にも波及できる見せ方をサポートしていただいています。

自分たちだけで運用していたときはYouTubeの再生回数は把握できていたものの、どういう動画がどういう人に刺さっているかという分析ができていませんでした。BitStarさんのサポートで分析がしっかりできるようになって、ようやくPDCAが回せるようになりました。

横関)数値的な成果では1動画あたりの再生回数が2022年3月時点と比べて5倍になっています。動画のCTRも2倍になっています。

YouTubeでリサーチした際に、過去の名勝負集の動画がYouTubeのプラットフォーム上で非常に見られていることが分かっていました。JLC様は映像資産をたくさん保有していることが強みでもあるので、まずはこの資産を活用した企画からスタートしたのです。現在では30万再生を超える動画も生まれ、柱となる企画のひとつになっています。

また、YouTubeショートを活用したことで新規視聴者も約3倍に増えました。YouTubeショートは通常動画ではリーチできない層にアプローチできるのが強みです。TikTokでの成功事例をYouTubeショートにも転用したことで、YouTubeのチャンネル登録者が増加しました。

中島)実はYouTubeに関しては、BitStarさんだけではなくて昔からお願いしている制作会社さんなど複数の会社さんに動画制作をお願いして運営しています。

横関)BitStarはYouTubeの全体レポートをしています。JLC様がその全体レポートをそれぞれの会社さんにしっかりとフィードバックしてくださっていて、それぞれの会社さんもYouTubeに適した動画やサムネイルに作り替えてくださっているので、成果が出ているのだと思います。BitStarが制作した動画だけ再生回数が伸びても仕方ないですから、みなさんが協力してくださっているのが大きいですね。

――そのほか、BitStarが支援したことで大きく変わったことはありますか。

中島)コンテンツ展開の戦略的なスケジュール設計を通して、定期的なコンテンツの更新ができるようになったことです。週1回、必ず動画がアップされるのがうれしかったですね。定期的に更新できるため「あの動画がちょっと伸びなかったから次はこうしようか」とすぐに改善ができて、PDCAを回せるようになったのはすごく大きいです。

それから、YouTube用に制作した動画から切り抜いて再編集してショート動画にし、YouTubeだけでなくTikTokやInstagramでも展開するなど、一度作ったコンテンツをいろいろなところで使っていきたいという希望もあったのですが、それも実現できるようになりました。

BitStarとともに「ボートレース界のソーシャルメディア運用の第一人者」を目指したい

――JLC様がソーシャルメディア施策において、これから取り組んでいきたいことはありますか。

鵜澤)お客様が求めている情報をもっと発信していきたいですね。例えば、普段はお客様の目にすることのできないレーサー視点や競技部内にいる方々の様子や、ボートレースのスポーツとしての魅力もちゃんと発信していきたいです。ボートレース場に行くこと自体も楽しいので「お出かけしてみた動画」なども作りたいですね。

中島)ボートレース場はパーク化が進んでいて、ファミリー向けの施設やお子様の遊び場があったりします。ボートレースだけじゃなく、そこで1日楽しめる場所になっているので、レース場ごとの特色を伝えたいと思いますね。

――将来的な展望についてもお聞かせください。

鵜澤)当社としては、業界内でソーシャルメディア運用の第一人者になりたいと思っています。ボートレース業界の中で「ソーシャルメディア運用に困ったことがあればJLCに聞けば大丈夫」と言われるようになりたいです。関連団体のアカウントの成長を率先してサポートできたらいいなと思います。

中島)どのソーシャルメディアを開いてもボートレースの情報がどこかにある状況を作れたので、これからは「ソーシャルメディアを開けば探さなくても情報が出てくる」というところまで持っていきたいですね。ボートレースへの関わり方は人それぞれなので、見るだけの人もいるし、アスリートとして好き、推しとして好きなどで良いのです。ギャンブルだけじゃないボートレースの関わり方を提案していきたいです。

――ソーシャルメディア活用で悩んでいる企業の皆さんに伝えたいメッセージはありますか。

鵜澤)ソーシャルメディアは片手間でやるものという印象を持っている人も少なくないですが、それでは回らないです。自分たちのリソースの中だけでやろうとしたら、ひどい運用になってしまう。そのリスクを理解していただく必要がありますね。

SNS運用はそんなに簡単な話じゃない。やってみないとわからないところがあるから、これは本当にプロにおまかせした方が絶対いいと思いますね。

――BitStarに対して、最後にメッセージをいただけると嬉しいです。

鵜澤)制作からデータ分析まで一貫しておまかせできるのが一番大きなBitStarさんの魅力だと感じております。今までだと動画を制作する会社と分析する会社が分かれていたし、分析した結果を制作会社さんに伝えてもうまく回らないんですね。そこがワンストップでできるスピード感が違うなと思います。

ボートレース業界自体がルールがとても細かいですし独特な業界慣習もあるので、やりづらいところもあると思うのですが、臨機応変に対応してくださるので助かっています。

中島)施策の中で「これどうしたらいいんだろう」というときに、BitStarさんが隣にいてくださってすぐに反応して方向性を指示してくださるのがすごく助かっています。今後の展開についても一緒に考えていきたいです。

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