「家具/インテリアの販売を日本全国にチェーン店展開する「ニトリ」。新生活需要が高まる3月に合わせTikTokを活用し、新規顧客獲得のためのインフルエンサーマーケティングを実施。10商品・10種類のショート動画をクリエイターへ作成依頼し、SparkAdsの広告を運用した。結果ユーザーの利用意向を高め、新生活需要で狙っていたZ世代の来店きっかけが実施前比で2倍に上昇した
上記のマーケティング施策を実施した背景と今後の取り組みについて、BitStarのショート動画プロデューサーの葉から、ニトリ広告宣伝部、北浦様・花岡様へ話を伺った。
ニトリのファンを増やすために
トータルコーディネート×お求めやすさで住まいの「楽しさ」「豊かさ」を提案する家具・インテリアの製造物流IT小売業のニトリ。
「新生活で親元から離れて生活するZ世代へは安くて良いものを提供していき、彼らが結婚したり、家庭を持ったりして成長していくなかでずっとニトリのファンでいてもらうための施策を考えています」（北浦様）
BitStarとの最初の出会いはカンファレンス
BitStarとの出会いは昨年のカンファレンスでの名刺交換。
「その際にSNS活用に課題を感じているとニトリの別の担当者からお話を伺いました。そこから北浦さん・花岡さんと複数回のお打ち合わせを重ねていく中で、ニトリのTikTokにおけるニトリのポジショニング分析やどのプラットフォームがKPIを達成できるか、などヒアリングさせていただき今回の実施に至りました」（葉）
BitStarを選んだ決め手
「BitStarを選んだ決めてはクリエイター✖️ニトリの商品毎の動画を複数作成できることや、動画1再生あたりの単価が非常に安価で、効果の最大化が見込めそうなことが決め手となりました。」（北浦様）
BitStarが行った実施までの工夫「ポイントは、広告効果の高いクリエイティブ作り」
BitStarでショート動画プロデューサーをしている葉は効果を最大化するためにもクリエイティブは重要だと話す。
「商材の良さや使い勝手が伝わる要素はもちろんのこと、TikTokのプラットフォームの特性上、最初の2秒はかなり力をいれました。そうすると、没入感・理解促進・自分ごと化ができるので、視聴離脱を抑えます。最後まで視聴される動画は広告配信を最大化することができるんです。オーガニックではアプローチしにくかったユーザーへもSpark Ads広告配信を行ったときに、動画を視聴してもらえ、URL遷移や実際の店舗購買に繋がるように効率的なクリエイティブ設計を行いました」（葉）
みか・マグネット収納
はなおじ・デスクセット
「今回TikTok動画で紹介したのは、持ち帰りできる「シングルマットレス（ZEROEM）」勉強や仕事に使える机「デスクプレフェセット」、冷蔵庫やキッチンなど磁石がつく場所で冷蔵庫やキッチンなど磁石がつく場所で重宝する「マグネットスパイスラック」などの新生活におすすめのアイテムを選びました。テレビCMでは紹介できなかった良い商品がたくさんある。実際の動きや使用によって、その良さが伝わる商品が多いと考えています。静止画だと伝わりづらいですが、そういった商品でもTikTokであれば、動画でしっかりと商品の特徴を伝えることができるのが魅力的でした」（花岡様）
例えば、圧縮パッケージのマットレスを開封し、膨らんでいく様子などは静止画だと伝わりづらい。しかしこの動画では、段ボールから開封、空気が入りマットレス膨らみ、ポケットコイルのフィット感から、ゴミの分別までクリエイターというフィルターを通じて自分事化できる24秒動画に仕上げた。TikTokであれば、動画でしっかりと商品の特徴を伝えることができる。実際に、動画のコメント欄には「いくらですか？」「ベットはどこのですか？」など商品に対するコメントも書き込まれた。
Luna・寝具
「ただ商品を紹介するのではなく、視聴した方々に影響があり、エンゲージメントなど反応、行動につながるような設計にすることが重要です。だからこそ、企業から発信するよりもより生活者に近い存在であるクリエイターから発信してもらいました」（葉）
施策後の売上や客足への影響
ニトリ店舗での購入者アンケートから、施策実施時の10代・20代におけるSNSきっかけの来店率が実施前と比較し2倍上昇した。
「来店や購買への影響が計れず、視聴されたということだけで終わってしまうのではないか、、、施策前はそのような点をハードルとして感じていました。SNSの効果については、動画の再生数やクリック数の他に、レシートに記した二次元コードから遷移するアンケートで来店のきっかけとなったか検証を行い効果を可視化することができました」（北浦様）
今後の展望
「当社の品揃えを考えると、テレビCMで訴求できる商品はほんの一部です。来店のきっかけになり得る商品はまだ多くあるはずで、それはターゲットごとに商品やその伝え方が異なると考えています。デジタルのプラットフォームを今後どのように用いていくかは、社内からも期待がかかっています」（北浦様）
「ニトリさんは新商品も毎週出していて、魅力的な商品が沢山あります。これまでの分析から勝ち筋が見えていたり、活用法もまだまだ紹介出来る切り口が多くあるので、今後も引き続き商品の良いところや使い勝手の想像しやすい動画を制作していけたらと考えています。」（葉）
